2026年秋の採用・定着トレンド5選|30〜100名の会社がいま手を打つべきこと

この記事のポイント

2026年9月末〜10月初めに発表された調査・発表から、従業員30〜100名規模の会社の「採用・定着」に関わる動きを5つ選びました。どれも、求人を出す前後の仕組みを少し変えるだけで手を打てる内容です。

1中途採用の悩みは「応募が来ない」から「辞める・管理職がいない」へ

43.5%正社員が不足していると感じる企業
39.2%係長・主任・職長クラスが不足
54.8%管理職の中途採用を実施(2021年比 +16.7pt)

中途採用の課題は「求職者の質が低い」34.4%、「早期離職の増加」33.0%、「応募者不足」31.1%。応募の数よりも、採った人が定着するか、現場を任せられる人がいるかに悩みが移っています。

中小企業がいま手を打てること

  • 採用要件を「入社時に必須」と「入社後に育てられる」に分ける
  • 入社30・60・90日目の面談を決まりにする
  • 主任・リーダーの役割、任せる範囲、評価のものさしを文書にする
  • 早期離職を「採用時のミスマッチ」と「受け入れ側の準備不足」に分けて振り返る

出典:マイナビ「中途採用実態調査2026年版」(2026年9月28日/中途採用担当者1,600人が回答)

2学生の約85%が就活でAIを利用。書類だけの選考は見直しどき

84.9%就活でAIを使った学生(前年比 +18.3pt)
71.8%エントリーシートの推敲に利用
61.4%学生のAI利用を実感している企業

面接対策(56.2%)や自己分析(54.2%)にもAIが使われています。整った文章を書けることと、仕事ができることは別物になりつつあります。平均の内々定数は1.67社で、複数の内々定を持つ学生の52.6%は、最終的に入社する会社の内々定を、他社より後にもらっていました。先に内定を出しても安心はできません。

中小企業がいま手を打てること

  • 応募書類のAI利用を、それだけで減点しない
  • 全員に同じ質問をして、経験・行動・判断の理由を聞く面接にする
  • 職場見学や先輩社員との面談を選考の中に入れる
  • 内定後も定期的に連絡し、入社前から関係をつくる

出典:マイナビ「2026年度(27年卒版)新卒採用・就職戦線総括」(2026年10月2日)

3AI導入は「人を減らす」より「仕事と管理職の役割の見直し」が先

日本生産性本部の調査では、7割超の企業が全社的にAIを導入しています。現時点で従業員数に影響が出ていないと答えた企業は9割以上。一方で、半数超の企業が5〜10年後の従業員数の減少を見込んでいます。いま先に変わり始めているのは「人数」ではなく、求められる力です。課題をこなす力に加えて、課題を見つける力や、仕事の仕組みそのものを変える力が重視されています。

中小企業がいま手を打てること

  • 求人原稿・議事録・マニュアル・報告書など、AIを使う業務を絞って始める
  • 部署ごとに「AIに任せる作業」と「人が判断する作業」を分ける
  • 短くなった時間だけでなく、間違いや手戻りも記録する
  • 個人情報・社外秘の入力ルールと、最終確認する人を決める

※調査対象は日本生産性本部の人事関連の活動に参加している企業で、中小企業全体を表す数字ではありません。

出典:日本生産性本部「生産性年次報告2026」(2026年9月30日)

4人事システムは「見える化」から「配置・育成の提案」へ

人材管理システムのカオナビは、社員の経験・評価・スキルの情報をもとに、キャリア相談や社内の人材探しをAIが手伝う機能を、2026年10月から順次提供すると発表しました。

高価なシステムを入れなくても、資格・経験した仕事・教えられる仕事・本人の希望を一覧にしておくだけで、面談や配置の話し合いはぐっと具体的になります。介護なら保有資格・夜勤・リーダー経験、製造・食品なら担当工程・多能工化・衛生管理の経験、ITなら技術領域・プロジェクト経験・後輩指導の経験などです。

中小企業がいま手を打てること

  • 面談で確認する「本人の希望」と「スキル」の項目を決める
  • 本人が自分の登録内容を確認・訂正できるようにする
  • 異動や昇格を、AIの提案だけで決めない

出典:カオナビ プレスリリース(2026年10月1日)

5採用のDXは、まず「応募者情報の転記」をなくすところから

TalentXは、18の求人媒体から応募者の情報を採用管理システムへ自動で取り込む連携を始めました。AIによる書類の点数付けの機能もありますが、採用の成果にどうつながるかは、まだこれからの検証が必要です。

中小企業では、高度なAI選考よりも、応募から最初の連絡までを早くするほうが効果が見えやすいはずです。媒体ごとにExcelで管理していたり、同じ情報を何度も入力していたりするなら、そこが最初の改善ポイントです。

中小企業がいま手を打てること

  • 使っている求人媒体の数、月の応募数、転記にかかる時間を測る
  • 応募から最初の連絡まで、何日かかっているかを確認する
  • 合否をAIの点数だけで決めず、人の確認を残す
  • 応募者情報の保存期間と使い道のルールを決める

出典:TalentX ニュースリリース(2026年10月1日)

まず取り組むなら、この順番です

  1. 中途入社の人の「入社90日」の受け入れ設計
  2. AI利用を前提にした面接の質問と評価基準づくり
  3. 主任・管理職向けの面談(1on1)とAI活用の研修
  4. 資格・経験・本人の希望をまとめた簡単なスキル台帳
  5. 求人媒体と応募者管理の作業の棚卸し

おぶすま社会保険労務士事務所では、求人の見直しから入社後90日の定着支援まで、一続きでお手伝いしています。

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